2022.04.03

• ライブレポート

▼未完成リップスパークル ライブレポート目次

1. 新SEと共に開幕!!ミリスパ、６年間の集大成!!
2. 圧巻の “個” のパフォーマンス力!!最高峰のアイドルロック!!
3. 七瀬の圧倒的アイドル性!!#七瀬がかわいい2022
4. 66分のステージも残り僅か!!最後までファンと駆け抜けろ!!

圧巻の “個” のパフォーマンス力!!最高峰のアイドルロック!!

「黄昏アウフタクト」はまたテイストの変わった楽曲で、セットリストの構成もアトラクションのように66分間のライブを常に楽しませるものに思考を凝らして作り上げられたものなのだろうとこのとき感じた。ハロプロっぽいなと感じたメロディーで、個人的に音源を定期的に聴きたいような好みの一曲だ。終盤に向けて新穂の表現も色気のあるものへと変化していき、自身にとっても一番強みを活かせるところなのだろう。３人の個性が全く被らない点も彼女たちの魅力をより際立たせるのかもしれない。

続いてが７曲目「ニンジン」。曲名を見てやはりインパクトも大きいが、ポップで身体も自然と動いてしまうような ”楽しい” 一曲だ。ファンのサイリウムも再び揺れ動くのが見て取れ、そうしたファンを見ながらメンバー達が嬉しそうに笑みをこぼすのも印象的だった。間奏では七瀬からウィンクも飛び出し、ファンの視線を外させないような可愛らしさがあった。

また、新穂の型にはまらないような煽りやパフォーマンスが先ほどの曲から際立ち始め、ステージに立って表現することの楽しさが伝わった。そんなところに目を奪われているとあっという間に一曲が終わってしまった、というくらい疾走感があった。

続いての曲は「純白ノ翼 キミ色ニ染まる」。またここでも曲調の全く異なる曲で【アイドル】としてはメンバーそれぞれが【ロックアーティスト】としてパフォーマンスするような一曲。これまで終始安定した可愛さでファンを魅了してきた雪梨も声色が明らかに変化し、細かな歌唱のテクニックも駆使して質の高いパフォーマンスを披露していく。

この曲における一番注目したポイントとしては、とにかく力の籠った新穂のパフォーマンス全てだ。唯一髪を結ばずにステージに立っていた新穂は、一曲通して髪を乱しながら表現し続け観るものを引き付けていく。一曲の中でもかなり長い時間彼女をアップで追っていたが、その髪の乱れから顔が全く見えなくなる場面もいくつかあったが、それも含めて彼女自身がファンに届けたい熱い想いというのは間違いなく全員に届いていたと感じ、この日のライブの一番のハイライトだったかもしれない。ラストサビの「遥か遠いあの空へ」という最後の歌詞で人差し指を突き上げる振付があるが、ファンが持つサイリウムを持つ手にも、力強さが伝染しているように感じた。ロック調の楽曲を披露するアイドルも昨今増えてきている印象だが、ここまで質の高いパフォーマンスを披露出来るグループはそう多くないだろう。【生バンド】で披露されたら間違いなく鳥肌が立つな、と思わされた一曲だった。

ようやくライブも折り返しの34分を過ぎたところ、興奮冷めやらぬ中次の曲、「らぶモン」へ。この辺りから私もカメラを持つ手がかなりしんどいと感じていたのだが、スタートからトップギアで駆け抜けてきたメンバーやファン達は一切給水を挟むことなく、比較的アップテンポで激しい楽曲を歌い、踊り、そしてサイリウムで応え続けていた。後日運営と話す機会があり当時のことを「66分って本当に凄かったです、体力も・・・」と告げると、「アイドルって本当に凄いですよね」と運営もそれに対して ”驚き”にも似た感情を抱いていた。文字にすることは簡単で、この文を見てくださっている方にも100%届けることは難しいだろう。だが、こうして改めてライブの後日記事を執筆しながら、今回現場に立ち会えたことに喜びのような幸せなような、これもまた言葉にするのは惜しい ”幸福感” を抱いていた。

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筆者のプロフィール

山本 智貴