2018年4月8日、マジカル・パンチラインにとって3回目のワンマンライブ「DANCE DANCE ROMANCE PART Ⅱ〜君に出会えて良かった〜」が新宿Renyにて行われた。当公演はリーダー・佐藤麗奈のグループ卒業公演でありかつアイドルとして最後のステージとなった。その姿を見ようと新宿Renyには多くのファンが詰めかけた。会場は満員、600人のキャパは全てが埋まり、チケットはソールドアウトとなった。マジカル・パンチラインのリーダーとしてメンバーを引っ張った佐藤麗奈の最後の勇姿、そしてマジパンの成長を存分に感じられるステージだった。今回はその様子をレポートしていきたい。

会場の新宿Renyには後方まで人が埋まり、この時点で会場が熱くなる予感がしていた。
開演の15:00になると照明が暗転。始まりを期待していたファンから大きな歓声が上がった。
メンバー登場の前にステージ中央のスクリーンが登場。メンバーのコメントムービーが流れた。
ムービーは当公演への意気込みを語ったもの。一体感を出せるよう頑張る、前のワンマンを超える、パワーを出し切る、一瞬一瞬を退屈にさせない、楽しみながらパフォーマンスしたいなどと語られた。

そしてメンバーが登場。早速1曲目の「私が私を燃やす理由」を披露した。複雑なダンスに多くのフォーメーションの変更。際立つ歌声。決して簡単ではないパフォーマンスを楽曲のクールな雰囲気に合わせながら冷静な表情で披露した。非常に見応えがあるほどパフォーマンスには迫力があり、スタートから一気にステージに引き込まれていった。素晴らしいパフォーマンスをアシストするように観客から大きな歓声を飛んだ。

2曲目の「終わらざりしミスリル」も非常にクールな楽曲であり、凛とした表情で歌いあげた。5人の歌声は非常に美しいハーモニーを奏で、ダンスは全員の息が合いつつも個性が際立っていた。3曲目の「万里一空Rising Fire!」ではパワフルな歌声に合わせて、観客が熱いコールを送っていた。3曲の素晴らしいパフォーマンスに、メンバーの当公演への気合いが存分に感じられた。

3曲の披露を終えると、MCへと移った。MCでは自己紹介と当公演の意気込みを語った。全員が共通して、佐藤麗奈の卒業ということで現5人では最後のステージになってしまうため、記憶に残るような楽しいライブにしたいとコメントした。

MCを終えると、4曲目「Prologueは摩訶不思議」を披露。この前に披露したクールな楽曲とは違い、ポップでファンタジーのサウンドに合わせて、綺麗なステップを魅せ、時に寸劇を織り交ぜたようなメンバー数名での掛け合いのあるダンスは非常に見応えがあった。メンバーの表情も豊かで、観客にとっても心が躍ったに違いないだろう。ミラーボールも点灯し、ワクワク感が増幅するような印象たっだ。

5曲目の「謎から謎めくMystery」では、この楽曲の特徴、そしてマジパンの代表的な演出と言える、横を向いてメンバー、観客同士が肩に手を置き左右に移動する、「トレイン」を披露し、更に会場を盛り上げた。
転調の多い楽曲、ジャンルの異なる楽曲、圧巻のパフォーマンス、盛り上がりを見せる演出・・・どれもマジパンにとって大きな魅力だ。

5曲を披露するとメンバーは一旦ステージから去った。再びスクリーンが登場すると、再びメンバーが語るムービーが流れた。今回のテーマは「2周年に向けて」、「2年間の思い出」だった。
「2年間に向けて」では、今までの成長は実感しつつも、クリエイティブな要素やチーム力を高めていくこと、そしてアイドル業界でももっと上にいくとコメントした。
「2年間の思い出」では、お披露目から、TIF、2ndワンマンライブなど思い出深いライブについて語った。流れたムービーでは当時の映像が挟まれ、ファンからは懐かしむ声が上がっていた。

ムービーが終わると、再びメンバーが登場。黒いセーラー服がモチーフの衣装から、全体のシルバーに、メンバーカラーがラインとして入った衣装に変わった。
そしてラップなどのリズミカルな歌とダンスが印象的な「108煩悩BOMB」、メンバーが非常に楽しそうに踊り、お菓子を観客に向けて投げ入れた「Happy New Kichen」、キュートで5人の掛け合いが楽しい「マジック☆ガール」、佐藤、沖口、清水の3人が一列で歌う中、浅野と小山が大きく移動する、躍動感のあるフリが特徴の「小悪魔Lesson 1・2・3♪」、そしてこのブロックでは一味違い、クールで哀愁の漂う楽曲に合わせ表現力の高いパフォーマンスが印象的だった「リインカーネーション」と続いた。

その後メンバーは再びステージから去った。そして同様にムービーが流れた。今回のテーマは「佐藤麗奈について」、「4人のメンバーについて」。

「佐藤麗奈について」は、アイドルのトップの存在、オーラがある、しっかりとしていて指摘など多くのアドバイスをくれる頼りになるリーダーと、佐藤を除く4人が話した。
「4人のメンバーについて」では、佐藤が4人ついて話した。「それぞれ成長のスピード差はあったけど、2年目くらいからメンバーの望むアイドル像が明確になってきた。3年目には1人1人が立派なアイドルになっていた。私よりもマジパンの他のメンバーはアイドルとしてのビジョンを持つのが早かったと思う。」と語った。

そして三度、衣装を変えて登場。メンバーカラーが全面に出た衣装を身に纏っていた。
ロック調のイントロが流れ、「手のひらがえし」を披露。激しいロック調のサウンドに合わせて、体を存分に使った迫力のあるダンスを魅せた。パワフルなパフォーマンスに会場は更に熱を帯びていく。

12曲目の「ミカガミ・ラビリンス」では青の照明とクールな表情で踊る姿が非常にエモく、見入ってしまうほど圧巻なパフォーマンスだった。

そして2回目のMCへと移った。沖口は「すごいコールが揃ってびっくりしました!ライブをやってない期間、どっかで集まって練習しました?」と驚き混じりで話すと、すかさず佐藤から「ツイッターを見る限り、絶対他のアイドルの現場行ってるよ。」とツッコミが入り、笑いが起こった。ライブも後半戦となり、沖口から「後半戦も盛り上がっていけますか?」と観客に聞くと大きな声援が上がった。

本編の後半〜終盤は大きく盛り上がる楽曲が続いた。リズム良いサウンドに合わせてサビで手を振り上げる「那由多不可思議ソウルライブツイスター」、大きなクラップで盛り上がりを見せた、爽やかにサウンドで、冒険に出ることを想起させてくれる「マジカル・ジャーニー・ツアー」、歌詞にメンバーの名前が入ってるように、グループ紹介ソングに近い「Magiかよ?BiliBili☆パンチライン」を披露した。

会場は終盤にも関わらず、高い熱量、大きな声援・コールが飛び、満員の会場が大きく揺れていた。そして本編は「Never Ending Punchline」を披露し、幕を閉じた。大きな盛り上がりを象徴するように、観客から帰らないでくれと言わんばかりの声援が聞こえた。

そしてすぐにアンコールが行われた。ここでもムービーを挟んだ。「佐藤麗奈の卒業について」。
佐藤を除くメンバーのコメントをまとめると、『最初に聞いた時は悲しかったが、お互いにとってこれは挑戦でもあり、前に向くチャンス。佐藤麗奈はすごく考えてくれていたし、いなくなってしまうと心細くもなってしまうが、頼ってばかりではダメだと思う。それに佐藤麗奈もこれから挑戦をしていくから、お互い頑張って上を目指して行きたい。そして最後は楽しく送り出したい』とコメントした。

ムービーが終わると、4回目の衣装チェンジを行った。薄い総柄に、レースやシースルーなどが入った爽やかな衣装に着替えた。
そしてアンコールに披露する楽曲は佐藤麗奈が好きなことをやると決めて選んだ楽曲と話す。アンコール1曲目は佐藤、清水、小山の3人でわーすたの「いぬねこ。青春真っ盛り」をカバー。2曲目は佐藤、浅野、沖口の3人でベイビーレイズJAPANの「JUMP」をカバーした。

キュートな楽曲とクールな楽曲でタイプが違う楽曲だったが、上手くメンバーを変えて見事に披露した。
3曲目は佐藤がどうしてもやりたかったと話す、佐藤が以前に在籍をしていたアイドリング!!!から「さくらサンキュー」を披露した。歌詞の良さから思いが溢れ出てしまい、沖口は涙を流し、歌っていた。メンバーにとっても佐藤との別れが近づいてくるに連れて思いが込み上げて行ったのだろう。そんな様子に見ている側も気持ちが溢れてきたに違いない。

最後のMCでは本日の感想と4人が佐藤に向けて一言メッセージを送った。

小山「初めて卒業すると聞いた時はショックでした。これからやっていけるか不安もあったんですけど、卒業するって言われたからにはもっと頑張ろうと思いました。麗奈ちゃんがいなくても大きなグループに成長させて行きたいなって思っています。そして麗奈ちゃん、何も分からなかったみんなに色々教えてくれてありがとう。困った時は助けてくれて本当に頼りになりました。それぞれ目指す道は違うけど、頑張って行こうね。ありがとうございました。」

清水「今日、麗奈ちゃんが卒業するって言う事実を受け入れられなくて、ずっと5人でやっていくものだと思っていたから…。でもいつかは誰かが卒業することもあるし、このグループも永遠ではないかもしれないけど、その中でも麗奈ちゃんというのは本当に大きな存在だと思っていました。だから不安でいっぱいだったんですけど、このワンマンでは『やらない後悔より、やる後悔』しようと思って、今日まで必死に練習して、麗奈ちゃんのアイドル最後のステージを良くして送り出そうとしました。私たちとは別の道になってしまうけど、ずっと応援しています。頑張ってください。」

浅野「このライブの無かった1ヶ月間で、みんながマジパンのところに来なくなっちゃうんじゃないかって少し不安でしたが、今日のライブでそれが全て吹っ飛びました。この1ヶ月間色々考えてファンの方の大事さを改めて実感しました。そして麗奈ちゃん。卒業のことはずっと考えたくなくて、どうしようと思ったんです。でもマジカル・パンチラインは佐藤麗奈が作ったグループに違いはないので、これからもマジパンのリーダーとして見守ってくれると嬉しいです。本当にありがとう!!これからはもっと頑張りますので、より一層お支えのほど宜しくお願いします。」

沖口「3rdワンマンライブが決まってすごく嬉しかったんですけど、麗奈の卒業公演になってしまって、すごい複雑な気持ちになってしまったけど、今日こうして1日すごい楽しかったし、すごく素敵な思い出を作れたかなって思います。最初に麗奈から卒業するって聞いた時にその思いから意思を感じて、それなら優奈も歩み寄りたいなって思ったけど…でも寂しい気持ちも不安な気持ちもあります。でもそんなことばっかり言ってられないから。優奈がアイドルになれたのは(佐藤が)マジパンを作ってくれたからだと思っています。4人になっても麗奈が色んなところで『マジパンは私が作ったグループだから』って誇らしく言ってもらえるように素敵なグループにしていこうと頑張ります。麗奈は親友って言ってくれて、それがすごい心に残っているんです。マジパンとしては卒業しちゃうけど、これからも見守って欲しいし、麗奈の側を離れるつもりはありません。麗奈のこれからの道も応援してるし、改めてこれからも宜しくお願いします。」

4人のメンバーは全員泣きながら佐藤へメッセージを送った。佐藤も気持ちは伝わったと話した。そしてみんなの思いを受け止めて当公演の最後の曲の披露となった。
最後に披露したのは「パレードは続く」。観客は紫色のサイリウムを持ち、会場が佐藤麗奈のカラーである紫一色になっていた。そして佐藤をしっかりと送り出すよう、大きく歓声を送っていた。そして惜しまれつつも、5人のマジカル・パンチライン、佐藤麗奈のアイドルのステージは終了した。

佐藤麗奈は卒業発表した際、SNSでこのようにコメントしていた。
「17歳からマジカル・パンチラインを始めて、私がメンバーを決めたり、衣装のデザインをしたり、頼りないと思うのにここまで信じてついてきたメンバーには本当に感謝しています。そしてこのタイミングでの卒業はとても悩みましたが、4人のメンバーを見て、しっかりとビジョンを持ってやってる姿を見て、この4人ならマジパンをもっと上に連れて行ってくれると確信した。そして私自身も20歳を目前に色んな世界をみて大人になりたいという気持ちが芽生えました。だからこのタイミングで巣立つことを決めました。これからは一人の大人として、やっていけたらいいなと思います。ファンのみなさまにはここまで信じてついてきてくれて、私の一番の理解者でした。心から感謝しています。」

そして4月8日に更新した最後のブログでは、
「改めてになりますが、20歳目前となり、もっと色んなことを学び、挑戦したいと思いました。今までたくさんの方に支えられてここまで来れました。でもここのまま支えらたままでいいのかなと思うようになり、このようなタイミングになりました。
・・・
(今日の)素敵なライブで最後を飾れて私は最後まで幸せ者だと思いました。
・・・
そして最後のわがまま言わせてください…
アイドルは卒業したけどあなたの心の中の永遠のアイドルでいさせてね。
・・・
アイドルの時に学んだことをこれからの人生にたくさん生かして一人の大人として成長できるように頑張ります。5年間みんなありがとう!!」
(※ブログより抜粋)

とメッセージを残した。

佐藤麗奈は最後の最後までアイドルだった。非常にパワーがあり、マジカル・パンチラインをリーダーとして最後まで引っ張った。実力はずっと本物だった。ここまでマジカル・パンチラインを成長させたのは紛れもなく彼女の力量だろう。今後マジカル・パンチラインの歴史を語る上では「佐藤麗奈」という存在は必要不可欠だ。

マジカル・パンチラインは4人の新体制となる。4人は佐藤から学んだことを生かして更なる高みを目指して欲しい。そして佐藤麗奈自身もアイドルではなくなるが、一個人として今までの経験を生かし、同様に上へと目指して欲しいと思う。マジカル・パンチラインも佐藤麗奈も素敵な道を歩んでくれることを期待している。ファンは全員そう思っているに違いない。

そして最後に。
佐藤麗奈、”君に出会えて良かった”

(取材・文: セカイベ編集部 石山 喜将 / 撮影:林晋介)

【セットリスト】

1.私が私を燃やす理由
2.終わらざりしミスリル
3.万里一空Rising Fire!
MC
4. Prologueは摩訶不思議
5. 謎から謎めくMystery
ビデオ
6.108煩悩BOMB
7.Happy New Kichen
8.マジック☆ガール
9.小悪魔Lesson 1・2・3♪
10.リインカーネーション
ビデオ
11.手のひらがえし
12.ミカガミ・ラビリンス
MC
13.那由多不可思議ソウルライブツイスター
14.マジカル・ジャーニー・ツアー
15.Magiかよ?BiliBili☆パンチライン
16.Never Ending Punchline
-en-
17.いぬねこ。青春真っ盛り(わーすたカバー)
18.JUMP(ベイビーレイズJAPANカバー)
19.さくらサンキュー(アイドリング!!!カバー)
20.パレードは続く

【フォトギャラリー(全9枚)】

【information】

東京アイドル劇場アドバンス「マジカル・パンチライン 定期公演 」

【公演日】
Vol.1:2018年4月22日(日)
Vol.2:2018年5月20日(日)
Vol.3:2018年6月23日(土)

【会場】TOKYO FMホール
〒102-0083 東京都千代田区麹町1丁目7−1 FMセンター2F
アクセス

【公演時間】
開場17:45 / 開演18:05
詳細はコチラ