毎年7月にフランス・パリで開催されている、ヨーロッパ最大級のジャパンフェス「JAPAN EXPO」内ライブメインステージへの出場権をかけた戦い、「Tokyo Candoll」が今年も開催されている。

「JAPAN EXPO」とは・・・
2000年にスタートした、漫画・アニメ・ゲーム・音楽などの大衆文化や書道・武道・茶道・折り紙などの伝統文化を含む日本の文化をテーマとた総合博覧会。
毎年、漫画家やミュージシャンをはじめとする、様々な分野の著名人が出演し、このフェスを盛り上げている。その中には、近年、日本でも一つの文化として確立されつつある”アイドル”の存在もある。

過去に、AKB48、モーニング娘。、PASSPO☆、ももいろクローバーZ、℃-ute、でんぱ組.incなど、いまやアイドル界を牽引する、”大御所アイドル”たちが「JAPAN EXPO」に出演し、ステージを行ってきた。
「JAPAN EXPO」に出演するということは、アイドルにとって一つのステータスとも言えよう。

そんな「JAPAN EXPO」が今年もフランス・パリで開催される。
そして、その「JAPAN EXPO」内ライブメインステージへの出演権を賭けて戦うトーナメントイベントが、「Tokyo Candoll」である。

「Tokyo Candoll」とは・・・
2015年にスタートした「JAPAN EXPO」初の公式コラボレーションイベント。トーナメント大会となっており、来場したファンによる投票により、JAPAN EXPO出演者を決定する。
つまり、ファンと共に「日本を代表するアイドル」を決める大会なのである。

第1回大会(2015年)優勝グループは「Luce Twinkle Wink☆」、第2回目(2016年)は「ユイガドクソン」。2組ともに、「JAPAN EXPO」では、多くの来場者が見守る前でステージを行った。
このように「JAPAN EXPO」に参加できるのは、優勝した1組のみである。
今年は、東日本大会のみならず、西日本大会も開催。、総勢約100組のアイドルが優勝という一席をかけてパフォーマンスを行っている。

このイベントは、面白い点がある。
それは投票システムについてだ。

来場者には、入場時に投票用紙が配られる。この投票用紙には、その日、パフォーマンスを行ったグループの内3組の名前を書く欄がある。
これは「最大3組まで書いて良い」という物ではない。
3項目全てを、違うグループで埋めなければ、投票は無効になってしまうのだ。

当然来場されるファンには目当てのグループがおり、その子達をパリに行かせたいと思うだろう。
しかし、推しグループの名前だけを書くことや、記入欄に同じグループの名前を書くことはできないシステムなのだ。

要するに、その日最高のパフォーマンスをすれば、自分たちを推してくれるファンの方以外の票を獲得することができ、1位通過する可能性もあり得るというわけだ。
パフォーマンスで、どれだけの人の目を集め、投票に繋げられるかが鍵となる。

以上のことを踏まえ、今回はこのレポートを読んで頂きたい。
セカイベ編集部は準決勝から取材を行った。
振り返りレポートになるので、1日目から順に読んで頂くと面白い。

2017.4.10 Tokyo Candoll準決勝初日。
初戦・準々決勝を勝ち抜き、この日パフォーマンスを行ったグループは以下の通りである。

・蜂蜜★皇帝
・少女隊
・きゅい~ん’ズ
・ブルートリップ.
・HAPPY♡ANNIVERSARY
・愛乙女☆DOLL
(出演順)

各グループが15分のパフォーマンスを行った。

1組目:蜂蜜★皇帝

岐阜県初の5人組グループ。蜂をモチーフとした衣装が印象的である。公式略称は「はちペラ」。キャッチコピーは「刺されたい奴はついてこい!!」

「小悪魔エンペラー」から始まったパフォーマンスでは、力強い声量と、パワフルなダンスを披露しアイドルとしての高いポテンシャルが伝わった。
楽曲にはメンバーの歌唱力を最大に活かす素朴なメロディーや、ラップのようなパートもあり、緩急が心にぐっとくる印象だ。
ドラムのキックが強く感じられるため、バンド好きな方は好みの楽曲が多いかもしれない。
そして安直な表現になってしまうが、メンバー全員歌が非常に上手だった。高い歌唱力ゆえ、生歌が特に心に染み渡った。

コンセプトがはっきりしており、楽曲自体も頭に残りやすい印象だ。
是非とも、一度ステージで、生歌、ダンス、衣装など総合的見て頂きたいアイドルだ。

2組目:少女隊

少女隊と聞いて、ピンとくる人もいるかもしれない。彼女たちは1980年代に活躍した伝説的なアイドルグループを、同名でプロットを引き継いでいる”二代目少女隊”なのだ。現代の少女隊は、昔の良さを残しつつも、今っぽさを兼ね備えているような印象だ。
アジア各国でも人気となった初代少女隊のコンセプトも引きつぎ、海外でも積極的に活動している。2016年7月には中国最大のゲームショー、「CHINAJOY」に招かれ公演を行い、2016年11月にはイギリス最大のジャパンフェス、「HYPER JAPAN」でもライブを行い成功を収めている。

今回は「渚のダンスパーティ」を中心に3曲披露した。
透明感のある清楚な見た目に、三人の息の合ったダンス、そして美しく心地よい歌声。どれをとってもアイドル要素たっぷりで、昔から続くアイドルの”王道”を感じさせてくれた。

昨今様々なアイドルがいるが、時代は変わっても「王道アイドル」はやはり多くの人を魅了する力があるなと感じた。
昔を知っている方も、知らない方も十分に楽しめる、「アイドルらいしいアイドル」で、また見に行きたいと感じたグループだった。

3組目:きゅい~ん’ズ

「私だけに、賭・け・て!! BETできるアイドル」をコンセプトに活動している5人組アイドルユニット。
ファンがサイコロやルーレットなどを行い、そこで獲得したポイントが推しメンに加算さていき、毎月末にランキング獲得ポイントが発表されるというシステムの、一風変わったアイドルだ。
詳しいシステムは是非とも公式サイトをチェックして頂きたい。

可愛らしい白の衣装を纏い、手には小さいメガホンを持ち登場した。ファンの方もメガホンをライブ中に振っており、統一感が感じられた。
1曲目はそんなグループを象徴する「メガホン」という曲。青春が蘇るような爽やかなメロディーと歌詞に盛り上がりを煽るようなダンスを披露した。
2曲目は「僕のSummer Van」。こちらは盛り上がり必至のハイテンポな曲。こちらも爽やかな歌詞ではあるが、ベース音が強く、ズンと体に響くようなメロディー。

全楽曲含め”青春”というテーマの印象を受けた。人それぞれの思い出を思い起こさせてくれるような楽曲だった。またどの曲もノリが良く、非常に「楽しさ」を感じた。
ライブはその会場だけで完結する訳ではなく、あの日のあの時にあの場所でライブに行ったという思い出を残してくれる。そんな思い出を一緒に作りあげていけるグループが「きゅい~ん’ズ」だろう。
「ポイント制」というのも、メンバーとファンが一緒に盛り上げていくことができる要因の一つだろう。是非ともチェックしてもらいたいグループだ。

4組目:ブルートリップ.

「ノスタルジックサウンドを届けるガールズユニット」として2016年2月にデビューしたグループだ。
ノスタルジックサウンドということで、先の「少女隊」が80年代だとすると、「ブルートリップ.」は90年代のような印象を受けた。
インパクトが強く、良い意味で「なんだんだ!この二人組は!」と感じさせらた。

衣装はブルーのホットパンツにブルーのスタジャンで登場。スタジャンはかっこよく、ファンの中には欲しい方も多いのではないだろうか。

楽曲はレベッカの「フレンズ」から始まり、90年代の往年のナンバーのカバー曲を披露した。
歌唱力が高く、マイクなしで歌う場面もあり、迫力を感じた。ライブ中はメンバーそれぞれの個性が光っていた。ライブの盛り上げ方も感覚的に理解しているような印象だった。
最後の曲では、客席に下りて歌い、会場を盛り上げていた。

彼女たちのライブは魅力に溢れていた。ルールに縛られ過ぎず、盛り上がるために!、今この瞬間に爪痕を残すために!というような意気込みが感じられたパフォーマンスだったのではないだろうか。是非ともオリジナルの楽曲も聞いてみたい。

また必ずしも、アイドルは大人数いれば良いという訳でもないんだなと感じた。それぞれのメンバーの個性が輝くグループが魅力的なのだろう。「ブルートリップ.」はまさに個性の大切さを体現しているグループだと感じたし、彼女たちのパフォーマンスを見た方は間違いなく同意してくれるだろう。

良い意味で、「なんなんだ!この二人組は!」と感じさせられた、非常に印象に残ったグループだった。

5組目:HAPPY♡ANNIVERSARY

「あなたの毎日を記念日に」をコンセプトに活動する3人組ダンスボーカルユニットだ。昨年は初戦敗退だった彼女たちだが、今年は参加グループが増えている中で準決勝進出を果たした。彼女たちは間違いなく昨年より成長している。

“美しい”という言葉が似合う、上品な印象の彼女たち。
美しさが感じられる白ベースの衣装に身を包み登場し、歌声も綺麗で、パフォーマンスには上品さが垣間見える。

楽曲では「Happiness ~記念日のはじまり~」が特に印象深い。頭に残りやすいメロディーで、歌詞にも「記念日」というコンセプトが据えられ、3人にぴったりの上品な楽曲だった。

ただ上品なだけではなく、美しいハーモニーを奏でる歌声や、3人の三位一体のダンスで会場を大いに盛り上げる。ファンのコールも一体感があり、会場全体を巻き込んだパフォーマンスだった。
距離的にも”近さ”を感じさせるパフォーマンスで、ファンにとってはメンバーが近くに来てくれることは嬉しいだろう。

そして何より笑顔が素敵で、表情から「今」を心から楽しんでいる様子が感じられた。
今日初めて「HAPPY♡ANNIVERSARY」を見た人も、既に知っている人、そしてファンである人も、今日のステージをメンバーと一緒に楽しめたことは、皆にとっての”記念日”となったことだろう。

6組目:愛乙女☆DOLL

キャッチフレーズは「いつでもあなたのお人形♪」。この日出演したグループの中では、最多人数の7人組である。既にメジャーデビューもしている。
そしてコンセプトの通り、可愛らしいお人形のようなビジュアルが彼女たちの一番の特徴だ。
結成当初から「動員目標」をノルマとして課すライブを行ない、ノルマ達成時にはご褒美として、新しい活動企画やファンとの共同企画が実施されている。

この日は、制服とは違い、非常にかっこ良い印象のブラック、グレー、レッドの衣装で登場。スタートから、「愛乙女☆DOLL」特有のovertureで会場を盛り上げ、ファンも「ラブリードール!」と雄たけびのような掛け声で答える。

ライブはは「セツナツ、ダイバー」から始まった。ビートを刻む、体が勝手に動いてしまうようなノリの良い楽曲で、歌詞は甘酸っぱい内容だ。まさに”今風”の現代型アイドル楽曲という印象だ。
7人が披露する揃ったダンスは、統一感はあるが、それぞれが”粒立ち”してるおり、全員が目立っていた。
ファンのコールも揃っており、特に最後に曲名を叫ぶコールは、独自感があり非常に面白いと感じた。

全3曲披露したが、全曲非常に盛り上がっていた。個人的な感想だが、本日1番盛り上がったグループではないかと感じた。この盛り上がりはまさに、観客動員ノルマなどの険しい道を乗り越えて続けてきた彼女たちが、今まで積み上げてきた実績の象徴だろう。

可愛らしいルックスだけではなく、ライブでの満足度の高いパフォーマンスが多くの人を虜にしているのだろう。実力は十分で、アイドルとしての努力が”可視化”されているような、非常に熱いグループだ。

全てのグループのパフォーマンス終了後、全グループがステージに再登場。
ここで1組ずつ1分間のアピールタイムが与えられる。

集計が終わり、とうとう運命の結果発表。
アイドル本人たち、ファンの方々が一番緊張する時である。
ステージには、出演した全グループが、アピールタイムのように集まった。

決勝に行けるのは2組のみ。
発表は2位から。勝ち進んだグループの曲が流れ、結果発表という形になる。

2位:少女隊

コメント
「投票してくださったみなさんありがとうございます!去年、準決勝で負けてしまって、すごい悔しい思いをして、今年準決勝で勝つことができて本当に嬉しいです!ありがとうございます!決勝も頑張るので、応援宜しくお願いします!」

1位:愛乙女☆DOLL

コメント
「投票して下さったみなさん、本当にありがとうございます!初戦、準々決勝、準決勝ともに第1位で通過することができて本当に嬉しいです!みなさんの応援のおかげだと思っています。私たちはみなさんにもっと最高のパフォーマンスを届けることで恩返ししていきたいです!次の決勝、絶対に一番いいパフォーマンスを届けて、フランスに私たちが行きたいです!是非応援を宜しくお願いします!」

激戦の準決勝1日目は、少女隊、愛乙女☆DOLLが制し、決勝へと駒を進めた。

準決勝になると、非常にレベルの高い戦いになっており、どのグループが勝ち上がってもおかしくはない。

ただ、決勝行きを決めたグループには何かファンの心に刺さり、投票をさせた”力”があるのだろう。
決勝へと上がったグループは、是非とも全力を尽くし、悔いの残らぬパフォーマンスをして欲しい。
そしてこの日惜しくも敗退となってしまったグループは、この悔しさを忘れず、更に上を目指し、素晴らしいグループになって欲しいと願っている。
ファンは見守りながら、支えていこう。

(Second Innovation編集部 石山喜将)

Tokyo Candoll準決勝2日目 振り返りレポート

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